OWNERS STORY

それぞれの皮ジャン物語
  • Vol.1 Kenichi Asai
  • Vol.2 Takaya Yoshida
  • Vol.3 Motoharu Hirano
  • Vol.4 Zip Stevenson
  • Vol.5 Shoichi Goto
  • Vol.6 GAO Nishikawa
  • Vol.7 Minenori Honda
  • Vol.8 Yasuhide Toyama
  • Vol.9 Atsushi Oyagi
  • Vol.10 Seiji Guitar Wolf
  • Vol.11 Naohiro Takahara
  • Vol.12 Takashi Takayama
2010 vol.10 アーティスト ギターウルフ・セイジ

男が身につけるアイテムのなかでも特別な存在がレザージャケット。
もともとはモーターサイクリストたちのライディングギアとして生まれたけれど、時代とともにそれは反骨のシンボルとなり、アーティストのトレードマークになったり、そして外すことができないファッションアイテムへと進化した。
そんなレザージャケットを愛用する人たちのそれぞれのレザージャケットへの思いを聞く。
photo/S.Kimura 木村真一
取材協力/スカンジナビアン・ファニチャーサービス
TEL03-3708-2266

OWNERS STORY 2010 vol.10

OWNERS STORY vol.10

レザーはアイデンティティのひとつだよね。

レザージャケットとの出会いは中学生とか高校生くらいのころだったと思うよ。近所のお兄さんにもらってさ。でも今思うとそのジャケットって袖にリブがついていて裏地がチェックだったんだよね。おじさんが着てそうなヤツ。でもさ、もらったときはスゴイうれしくて。これなら肩で風切れるぜと思ってずっと着てたなあ。もともと「革ジャン」イコール「カッコいい」っていうのは映画『グリース』とか永ちゃんの映画やキャロルを見て、完全に頭に刷り込まれてたからね。でも俺が育った島根県は、都会ほどロックンロールに触れることって少なくて、ラジオでも深夜の限られた時間帯でしかロックが流れない。田舎じゃビートルズは知られていても、ローリングストーンズはそれほどでもなくて、ストーンズを知っているってだけで音楽に詳しいなんて思われるくらいだったからね。だから好きなロックも自分から聴きにいかなくちゃ触れることができない存在だったんだよね。でもすごくそんなロックンロールやパンクが大好きで、それを代表するのはなんといってもレザージャケットだったんじゃないかな。そんな思いはずっとあったんだけど、本格的なレザージャケットに出会うようになったのは東京に出てきてからだよね。原宿にあったレザージャケットをけっこうそろえた古着店でバイトをしていたことがあったんだけど、ここでいろんなレザージャケットに出会ったよね。そこで扱っていたレザージャケットに何着も何着も手を付けてね。でも古着だったから日本やアメリカ、それにヨーロッパから輸入したノンブランドのレザージャケットばかりだったんだよね。それから初めて手に入れたブランド品のレザージャケットがショットのダブルだった。これを手に入れたときの感激は大きかったね。もちろん、いろんなブランドのレザージャケットを試着したんだけど、どうもしっくりこないんだよ。でもなぜかショットだけがすごく自分にしっくりきて。若かったから価格も手を出しやすかったしね。

OWNERS STORY 2010 vol.10

今、着ているのは、もうずいぶん前にショットから企画をいただいて作ってもらったギターウルフのネームが入った特別仕様。アームホールを細くしてもらったり、袖がまくれるようになっていたり、インナーのポケットがレザーになっていたりと仕様が違うんだ。俺が今まで見てきたいろんなショットのレザージャケットの好きなディテールを採用してもらったんだよね。けっこう無理なことをお願いしたかもしれないけど、希望通りに仕上げてくれたのはすごくうれしかったなあ。これは背中にジョーン・ジェットのサインが入ってるんだよ。でもこれはプライベートで着る専門で、ステージとプライベートでレザージャケットは使い分けてるんだ。というのも、ステージで着ると丈夫なレザージャケットでも2年くらいしかもたないからさ。手入れもシンプルで、俺の場合は汚れてきたなあと思ったら洗濯機で丸洗いして天日干し。ライブで着続けてると、悪臭を放ってくるからね(笑)。怖くてなかなかできない人もいるかもしれないけど、キレイになるし、カタチもパリっとするんだよ。これ、おすすめ。やっぱりレザージャケットって、俺にとってギターやバイク、それにブーツと同じように、自分を構成するひとつのパーツみたいな存在。だから季節だって関係ない。夏でも脱がないし、冬場なんかバイクを乗るとレザージャケットだけでは寒いときもあるけど、気合いで乗るからね。今のところ、レザージャケットは自分自身。脱ぐことなんて考えたこともないよ。