OWNERS STORY

それぞれの皮ジャン物語
  • Vol.1 Kenichi Asai
  • Vol.2 Takaya Yoshida
  • Vol.3 Motoharu Hirano
  • Vol.4 Zip Stevenson
  • Vol.5 Shoichi Goto
  • Vol.6 GAO Nishikawa
  • Vol.7 Minenori Honda
  • Vol.8 Yasuhide Toyama
  • Vol.9 Atsushi Oyagi
  • Vol.10 Seiji Guitar Wolf
  • Vol.11 Naohiro Takahara
  • Vol.12 Takashi Takayama
2010 vol.07 ヴィンテージファニチャーショップオーナー 本田峰規

男が身につけるアイテムのなかでも特別な存在がレザージャケット。
もともとはモーターサイクリストたちのライディングギアとして生まれたけれど、時代とともにそれは反骨のシンボルとなり、アーティストのトレードマークになったり、そして外すことができないファッションアイテムへと進化した。
そんなレザージャケットを愛用する人たちのそれぞれのレザージャケットへの思いを聞く。
photo/H.Tachibana 橘宏幸 S.Nitta 仁田慎吾

OWNERS STORY 2010 vol.07

OWNERS STORY vol.07

「ボクの洋服の中では一番の高級品ですね。」

レザージャケットはすごく好きで、今でもかなりの頻度で着てますね。最初に買ったのは18歳のころだったと思うんですけど、上京してきてショットのシングルライダースをアメ横で手に入れたんですよね。当時の僕たちのなかではショットはかなり高級なレザージャケットだったので、いつかは欲しいレザーアイテムのひとつでした。しかもそういったアイテムを探しにいくのがアメ横っていうのも王道だったんじゃないですかね。そのころは2ストのレーサー系のバイクに乗ってたこともあって……まあ走り屋君だったんですね。だからレザージャケットは憧れのアイテムでしたよ。それに足元はレッド・ウィング、デニムはリーバイスの517ブーツカットっていう定番中の定番みたいなファッションで走り回ってましたね。でもそのころってそんなにお金も持っていないじゃないですか。無理をしてレザージャケットなんかを買ったりしていたものですから、逆にそれしかなくて、どんなときでも着てましたね。正装しなければいけない場所に行くときなんか、スーツなんて買えなかったんで、シャツを着てライダースジャケットを羽織って行ってました。ブラックだから大丈夫だろと思って。今思えばけっこう笑っちゃう話ですけど、スーツを買うお金があったらレザージャケットに使っちゃうようなころでしたから。でもいまだにそのころみたいに結婚式の二次会程度ならライダースジャケットを着て行っちゃいますね。ボクのなかではライダースジャケットが正装なのかもしれないです。だからバイクに乗るときも、降りてるときも着るのはライダースジャケットばかりですよ。真冬はさすがに寒いので着る頻度は少なくなりますけど、それ以外のシーズンはけっこう着てますよ。

OWNERS STORY 2010 vol.07

今日着ているのは3年くらい前に手に入れたショットのワンスターなんですけど、ずっと古着屋の友人に「古めのワンスターでイイのが出たら教えて」なんて言っていたのが3年くらい前にみつかったんですよね。サイズも良かったし、年代のわりには程度も抜群なのですぐ買いました。ほんとに指名買いって感じですよ。仕事柄、中古を扱っている友人が多いので、こういうときには頼りになりますよね。自分でも買い付けでアメリカに行くんですけど、やっぱり本業に集中しちゃうので、古着を真剣に探せないんですよね。レザージャケット、とくにライダースを飽きずに着ているっていうのは、仕事柄、けっこう汚れることが多いので、逆に紳士的な格好が向かないんですよね。その点、レザーやデニムは汚れてもそれがカッコよさになるじゃないですか。それに基本的にボクが貧乏性なのかもしれないですけど、多少値段が高くても、長く使えるアイテムが好きなんですよね。じつはボクが仕事で扱っているアメリカのヴィンテージ・モダンファニチャーもすごい丈夫なんですよ。めったなことでは致命的な壊れ方をしないので、50年以上前のプロダクツが今でも現存しているんでしょうね。モダニズムが生まれたのは、それまでの過度な装飾などを否定して、機能美をデザインで追求することだったんですけど、同じころに生まれたライダースジャケットも機能美を追求して生まれたデザインだと思うんですよ。そういう意味では、意外な共通点もあるせいか、自分の好みに合っているんだろうなって再確認しますよね。普段汚れてもいい服ばかりを着ているボクにとっては一番の高級服がレザージャケットですから。やっぱり袖を通すといつも気が引き締まるような感じがしますよね。

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