OWNERS STORY

それぞれの皮ジャン物語
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  • Vol.2 Takaya Yoshida
  • Vol.3 Motoharu Hirano
  • Vol.4 Zip Stevenson
  • Vol.5 Shoichi Goto
  • Vol.6 GAO Nishikawa
  • Vol.7 Minenori Honda
  • Vol.8 Yasuhide Toyama
  • Vol.9 Atsushi Oyagi
  • Vol.10 Seiji Guitar Wolf
  • Vol.11 Naohiro Takahara
  • Vol.12 Takashi Takayama
2010 vol.05 カスタムブーツビルダー 後藤庄一

男が身につけるアイテムのなかでも特別な存在がレザージャケット。
もともとはモーターサイクリストたちのライディングギアとして生まれたけれど、時代とともにそれは反骨のシンボルとなり、アーティストのトレードマークになったり、そして外すことができないファッションアイテムへと進化した。
そんなレザージャケットを愛用する人たちのそれぞれのレザージャケットへの思いを聞く。
photo/T.Ogawa 小川高寛 K.Masukawa 増川浩一

OWNERS STORY 2010 vol.05

OWNERS STORY vol.05

「アメリカのモノ作りを教えてくれた一着ですね。」

レザージャケットを自分で意識するようになったのは、やっぱりハーレーに乗るきっかけがあったからでしょうね。20歳のころだったかな。それまではどちらかというと走り系のバイクに乗っていたんですけど、叔父がロングフォークにカスタムしたハーレーに乗ってたんですよ。それに乗りたくて、スナックでアルバイトをして貯めたお金を持参して「売ってくれ」って言いに行ったんですよ。さすがに叔父もいきなり現金を持って来られたんで、びっくりしてましたけど、すぐに「大切にしろよ」って譲ってくれまして。そんな縁もあって初めてハーレーを手に入れたんですよね。
やっぱりハーレーに乗るようになると、レザージャケットが欲しくなるじゃないですか。当時は『イージー・ライダー』とか『ハーレーダビッドソン&マルボロマン』なんかを観て、ハーレーとレザージャケットっていう組み合わせに思いっきり憧れてましたからね。それで探して手に入れたのがこのショットのシングルライダースです。18年前ですよ。そのときはダブルっていう選択肢もあったんですけど、シンプルで永く着られるんじゃないかと思ってシングルにしたんですよ。シングルタイプだと中に着るアイテムとかのコーディネイトの自由度も高いかなあと思って。実際、今も着てますからね。

おもしろかったのは、実際に買ったショップスタッフのおっちゃんが「これは腰で着るんだ」みたいなことを言うんですよ。最初は「えっ?」って思ったんですよね。ジーンズを腰で穿くっていうのはわかるんですけど、レザージャケットを腰で着ろだなんて初めて聞いたんですよ。要するに身幅や肩幅を基準にするのではなくて、腰のところで丈がぴったりとくるようなサイズで着ろっていうことだったんでしょうね。でもそれがおもしろくて即決して買った記憶がありますね。当時からレザージャケットのなかでもショットは特別な存在でしたよね。
ハーレーを手に入れて、レザージャケットを手に入れて、そうくれば足元にはブーツを合わせたいじゃないですか。それでブーツにもどんどん興味が湧きましたし、そういう意味では今の職業にも何気なくつながっているかもしれないですよね。

OWNERS STORY 2010 vol.05

今、自分でブーツを作っていると、いろんなブランドのブーツを分解したりするんですよ。それで作りの部分を勉強させてもらったりするんですけど、そういう目でいろんなプロダクツを見ることができるようになったときに、このショットのライダースを見ると、腕などの可動する部分には柔らかめのレザーを使って、身頃にはけっこうしっかりとしたレザーを使っていたりと、繊維層の違うレザーが使われているんですよ。意図的にそうなっているのかはわかりませんが、シンプルで無骨なデザインのなかにもしっかりと機能を重視した部分があるっていうことに気がついたんです。
よくアメリカ製のプロダクツは工夫のない無骨さがイイなんて言いますけど、けしてそんなことはなくて、しっかりと使い勝手も考えた工夫がされてるんですよね。ブーツで使うハトメなんかも、アメリカ製はけしてデザイン的にキレイではないんですけど、耐久性や無骨さではどこにも負けないですからね。やっぱり永く生き続けているプロダクツは、すべて生き続けるだけの理由があるんだと思いますよ。そんなことをこのレザージャケットは教えてくれた1着ですから、これからも着続けたいですし、ボクもそんなブーツを作り続けていきたいですよね。

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